成田空港(千葉県成田市)で接客に携わる29機関でつくる「CS協議会」は空港でのカスタマーハラスメント(カスハラ)に「毅然(きぜん)とした対応をする」と定めた基本方針を策定した。協議会事務局の成田国際空港会社(NAA)によると、国内の空港でカスハラ対策を明文化したのは初めてという。
CSは「カスタマー・サティスファクション」(顧客満足度)の略。基本方針はカスハラの具体例として、大声・暴言・差別的発言など▽威圧的または脅威を感じさせる言動▽過剰な要求▽要望内容の妥当性欠如▽暴行や物にあたる行為▽個人情報に関することや個人への要求・攻撃▽セクシュアルハラスメント▽業務に支障を及ぼす行為▽業務スペースへの立ち入り、といった計9項目を挙げた。「例示であり、これらに限られるものではない」とし、毅然とした対応をするとしている。
空港内の全20社が「カスハラある」
協議会が基本方針の策定に踏み切ったのは、社会問題化しているカスハラが、空港内でも常態化しているためだ。
協議会が今年、空港内の20…